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Latex入門

Latexとは?

 Latex(ラテフもしくはラテックと読む。ラテックスとは読まない。)は数式などをWordに比べて非常に簡単に入力できるだけでなく、表紙および目次の自動生成、式番号や文献参照などを自動で行ってくれる便利なフリーウェア。また、Webページを書く場合でも数式などはほとんどLatexが使われている。まずは例を下に示す。Latexから生成されるPDF(の写真)も同時に載せてあるので、これからこれが生成されるのかと見比べてみると良いと思われる。

- 見出し

f:id:tsupiano:20171102150905p:plain

\section{夏目漱石の小説から}
吾輩は猫である。名前はまだ無い。
どこで生れたかとんと見当がつかぬ。
何でも薄暗いじめじめした所で
ニャーニャー泣いていた事だけは記憶している。
吾輩はここで始めて人間というものを見た。

\section{特殊相対論}
日本で漱石が「吾輩は猫である」を発表したころ,
ドイツではAlbert Einsteinが特殊相対論を発表した。

\section{}で見出しを生成できる。この\sectionや\subsectionさえあれば、\tableofcontentsを記入するだけで勝手に目次を作ってくれる。

- 簡単な式

f:id:tsupiano:20171102151048p:plain

この理論によれば,エネルギー $E$ と質量 $m$\begin{equation}
  E = mc^{2}
\end{equation}
で関係づけられる。ここに $c$ は光速で,
\begin{equation}
  c = 299{,}792{,}458 \, \mathrm{m/s^2}
\end{equation}
である。

 文章に含める数式は$(数式)$、文章とは分ける場合は\begin{equation}及び\end{equation}で囲むことで生成できる。

- 複雑な式

f:id:tsupiano:20171102151440p:plain

\section{複雑な数式}
\[
  \frac{\pi}{2} =
  \left( \int_{0}^{\infty} \frac{\sin x}{\sqrt{x}} dx \right)^2 =
  \sum_{k=0}^{\infty} \frac{(2k)!}{2^{2k}(k!)^2} \frac{1}{2k+1} =
  \prod_{k=1}^{\infty} \frac{4k^2}{4k^2 - 1}
\]

\frac{}{}:分数、\int_{}^{}:インテグラル、\infty:無限、\sqrt:根号、、、
(全部理解しなくても使うときに調べればおk)
 Wordでマウスを使ってこれを入力するのは嫌だよね...
(僕はもともと数値計算する分野の人間だからこういうプログラムチックなLatexの表記にある程度は慣れてるけどどうだろう


 自動的にフォントを選んでもらえることに気づいただろうか。このフォントはLatexファイルの一番上部にそれぞれ見出しや本文などでまとめて定義することができ、Wordのように一部だけフォントが違うということが起こらなくなる。形式を普遍化できるのもLatexの特徴の一つだ。他にももっと機能は沢山あるが、それらは使うときに調べながら覚えていけばいい。


インストール

 まずはLatex(tex)のインストールを行う必要がある。本記事でつらつらと書くよりも分かりやすい記事があったので、以下にWindowsMacOSLinuxのそれぞれ3種類に関して書かれた記事を掲載しておく。自分のOSにあったものを選んでインストール。
windows.blogo.jp
qiita.com
medemanabu.net

PDF生成の方法

 まずは正しくインストールできていることの確認も含めサンプルをPDFファイルを生成してみる。LatexはWordのように直接文書を書くわけではないので、コンパイルという作業が必要になる。とりあえず、"sample.tex"というファイル名で内容は以下のURLからダウンロードしてファイルを作成する。
http://kitadake.net/u-gakugei/2005-04/10/example.tex

 次にWindowsならコマンドプロンプトMac or Linuxならterminalを開きcdコマンドでsample.texのおいてあるディレクトリに移動する。
cdコマンドがわからなければ次のページを参照。
作業ディレクトリを移動するcdコマンドの詳細まとめました【Linuxコマンド集】

 sample.texの存在するディレクトリに移動できたら、コマンドプロンプトもしくはterminalで以下のコマンドを入力。

$ platex sample.tex
$ dvipdf sample.dvi

※$マークは入力待ちを表す記号でコマンドプロンプトもしくはterminalに表されているので入力の必要はない。

これでsample.texと同じディレクトリにsample.pdfというファイルが生成されているはずなので、正しく生成できたか確認。



 
www.latex-cmd.com